- 現在すでに公務員試験の勉強をしている方
- これから公務員試験の勉強をはじめる方
- 公務員試験の勉強をしているものの、伸び悩んでいる方
- 短期合格者がおすすめするテキストが知りたい方
- 最低限の努力で筆記試験に合格したい方
上記に該当する方は、この記事を読む価値があります。
実は、私は新卒時、3ヶ月という短期間で市役所(A日程専門あり)と町役場(B日程専門あり)に一発合格しました。
いやいや、どうせ頭がよかったからでしょ?という声が聞こえます。
聞いてください。
センター試験では4割ほどしか点数が取れず、Fラン大学はおろか、専門学校にも不合格となるほど、どうしようもないお馬鹿さんでした。
しかし、受験失敗の悔しさから、認知科学や脳科学、勉強法の本を読み漁り、試行錯誤を繰り返すなかで、なんとか勉強のコツを掴み、大学3回生からは国立大学に編入し、町役場に3ヶ月という短期間で合格できるまでになりました。
本記事では、私が市役所・町役場を短期間合格した際、実際に使用していた「テキスト」と当時の「勉強スケジュール」などもご紹介しています。
そんなことないです。
正しい努力をすれば、短期間で誰でも絶対合格できます。
公務員試験のスケジュール
まずは公務員試験のスケジュール感について、ざっくりと知っておきましょう。
実施時期は以下のとおりです。
- 4月:一部の政令指定都市・地方上級・A日程国家総合職もこのタイミング
- 5月:一部の政令指定都市・地方上級・A日程”裁判所事務官はこのタイミング
- 6月:政令指定都市・地方上級・A日程主な政令指定都市・地方上級・A日程がこのタイミング。裁判所以外の国家専門職及び国家一般職もこの時期です。地方上級とA日程市役所は同日が基本です。※そのため、県庁と県庁所在地の市役所は併願できない場合がほとんど
- 7月:B日程主なB日程がこのタイミング
- 9月:C日程主なC日程がこのタイミング
- 10月〜:D日程一部自治体では、10月以降にD日程試験があります。
【試験内容】出題科目・出題数について
補足:新教養試験について
一部の市役所・町役場においては、平成30年度の試験から「新教養試験」が導入されています。
ただし、都道府県やA日程の市役所の多くでは、依然として新教養試験を導入していない場合がほとんどです。
都道府県やA日程の自治体を受験する場合であっても、念のため、あなたの志望する自治体がどのタイプにあたるのか、各自治体のHPを確認しておきましょう。
新教養試験は、近年の公務員試験の「人物重視化」に伴い、教養試験を易化することで、受験のハードルを低くし、民間企業を志望している就活生など、幅広い方に受験してもらう趣旨のものです。
- standard=標準タイプ
- logical=知能重視タイプ
- light=基礎力タイプ
新教養試験は上記の3つのカテゴリに分けることができます。
新教養試験のおすすめテキスト
新教養試験は平成30年に開始したばかりですので、まだあまり参考書が出回っておりません。
数少ない、新教養試験の専門テキストのなかでも実務教育出版さんのこちらの問題集はコンパクトに出題論点がまとめられており、非常におすすめです。
下記の問題集を繰り返し解くことで十分合格レベルまでもっていけます。
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合格に必要な点数と勉強時間について
合格に必要な「点数」とは?
筆記試験の合格ラインは6割です。
6割程度取れていたら筆記試験で落ちることはまずないです。
基本的に6割程度は得点できていないと、運良く一次試験を突破しても、2次試験以降での挽回が必須になってきます。
ちなみに、一部の都道府県庁などでは一次試験の最低合格点数が公開されています。
ただ、多くの市役所では合格最低点は公開されていません。
また、都道府県や市役所は国家公務員の試験と異なり、問題用紙の持ち帰りができないので、非公開の市役所では、何点の人が合格したという正確なボーダーを知ることはできません。
合格に必要な「勉強時間」について
公務員試験の合格に必要な時間は、これまで育ってきた教育環境によって大きく異なります。
実は、数的処理や判断推理の問題の多くの出題範囲が中学受験の内容と重複しています。
そのため、中学受験を経験している人たちにとっては、すでに小学生の時に学習済みのものが多く、数的処理や判断推理に費やす時間は最低限で済みます。
筆者の場合は、中学受験の経験はなく、大学受験までまともに勉強をしたこともなかった身なので、数的処理や判断推理の習得には相当苦労しました。
結果的に、約3ヶ月の勉強で市役所に合格しましたが、最低でも1日10時間は勉強していたため、合計約1,000時間ほどです。
ただし、中学受験を経験している方であれば、500時間〜700時間程度の学習で地方上級やA日程の試験に合格できるレベルまで到達できるはずです。
教養試験で7割をとる戦略
【戦略1】まずは数的処理・判断推理で8割を目指す!
教養試験の配点のおよそ半分以上を「数的処理」と「判断推理」が占めています。
この2つで常に8割の点数を取れるようにすることで、毎回の試験で安定した点数がとれるようになっていきます。
そのため、まずは「判断推理」と「数的処理」で8割を取ることだけを目指してください。
他の教養対策はそれからで大丈夫です。
逆に、本番までに数的・判断を伸ばし切ることができなければ、毎回の試験が問題との相性によって命運が左右される運ゲーになってしまいます。
ただ、多くの文系学生にとっては、これらの試験科目は鬼門です。
基本的には、試験本番まで毎日演習を繰り返す必要があります。
言語学習と同じで、慣れがとても大切な科目です。
解法パターンを何度も演習し、繰り返すことでしか点数は伸びません。
また、すぐに結果が出ないのも特徴です。
焦る気持ちは大変わかります。
でも、実際のところ、地道に継続して日々積み重ねていくことでしか数的推理と判断推理を攻略する方法はありません。
初めからテクニックに走るよりも、理解優位の学習で進める方が結果的に早く力を身につけることができ、点数を伸ばすことができます。
【戦略2】捨て科目はできる限り作らない!
捨て科目をつくればよいという考え方は危険です。
公務員試験の問題は、基本が分かれば解ける問題がほとんどです。
そのため、日本史や世界史、地理などにおいても、重箱の隅をつくような問題はでません。
ある程度の時間をかけて、基本だけを押さえておけば正解を導き出せるようになっています。(※全部の肢の正誤を判断できる必要はない)
捨て科目をつくるのではなく、科目ごとにメリハリをつけて勉強すべきです。
大学受験ですでに学習済みの科目については、当時の参考書を活用して復習するだけで構いません。
例えば、大学受験で「日本史」と「思想」と「生物」を選んでいた場合、3科目については、大学受験の復習をするだけでOKです。
そのほかの社会科学以外の科目については、後で紹介するテキストと問題集をしておけば大丈夫です。
費用対効果を考えると、捨て科目にしたい気持ちもわかりますが、最低限抑えるべき重要問題や基本問題だけを押さえていくつもりで対策しましょう。
【学習法】短期合格のコツ
- 同じ教材を徹底的に繰り返す
- 途中で新しい教材を増やさない
- 完璧主義をやめる
- 書くよりも、話す
【1】同じ教材を徹底的に繰り返す
一点目のコツは、本番までとにかく同じ教材を繰り返すことです。
繰り返しといっても、2〜3回のレベルではありません。
そもそも、一部の天才を除いて、1回や2回読んだ程度で理解できるわけがありません。
「何回繰り返しても、理解できない」と嘆いている方のほとんどが2〜3回繰り返した程度です。
当たり前です。
あなたの理解力が乏しいのではなく、繰り返しが足りないだけです。
10回も繰り返せば、私みたいな凡人でもそこそこ理解できます。
【2】途中で新しい教材を増やさない
先ほどの同じ教材を繰り返すべきと言いましたが、途中で手を広げないことが大切です。
学習をはじめた段階で、まわすと決めたテキスト以外に手を広げる必要はありません。
色々な教材に手を出すと、試験本番で思い出すときに、記憶がごちゃごちゃになるため効率が悪いです。
【3】完璧主義をやめる
真面目な人ほど陥ってしまう問題なのですが、完璧主義は最短合格の敵です。
例えば、テキストを読んでいて理解できない部分があったとします。
この場合、気にせず飛ばしてドンドン次に読み進めてください。
試験勉強は、学習がある程度進んでくるとすべての範囲が点と点で繋がり、線になる瞬間が来ます。
読み進めて別の範囲を理解することで、読み飛ばしていた分野が理解できることもよくあります。
そのため、わからなくても必要以上に考えすぎず、とにかくテキストを進めましょう。
【4】書くよりも、話す
最後のコツは、「書くよりも話す」です。
まず運動記憶は記憶に残りやすいという人間の習性があります。
例えば、自転車の乗り方は一度覚えたら忘れません。
- 書く=手を動かす=1つ使う
- 話す=視覚&口を動かす&聴覚=3つを使う
話す方が運動記憶に残りやすく、記憶の定着にもよいと言われています。
それなら、書きながら話すのはどうなのか?気になりますよね。
1回書きながら話すなら、その間に3回話す方がより記憶に残るので、おすすめです。
センターで4割程度のレベルから、3ヶ月で公務員試験に合格できるまでに成長したのは、以下の著書と出会ったのがきっかけでした。
司法書士と書かれていますが、どんな勉強にも応用できる内容が書かれています。
特に専門科目の法律学習は、そっくりそのまま当てはめれるのでおすすめです。
非常に参考になるおすすめの本です。
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【参考】1日の学習スケジュール
- (1)「文章理解」と「資料解釈」を1日1題解く。(現代文と英語は隔日おき)
- (2)「人文科学」と「自然科学」のうち大学受験で選択していた科目を10分
- (3)「社会科学」を10分
- (4)判断推理・数的推理(残りの時間全て)
- (1)経済学8割
- (2)憲法・民法・行政法2割
- ※試験1ヶ月半前から、その他の専門科目を開始
とにかく午前中のうちに、判断推理と数的処理は問題演習をしまくりました。
問題数とかは決めず、解けるだけ解きました。
午後は、配点のウエイトが高い経済学を中心に、法律科目も満遍なく学習しました。
【科目別】おすすめの参考書(基本テキスト)&問題集
独学には東京アカデミー「出たDATA問シリーズ」がおすすめ
今から紹介するテキストは、私が地方上級、市役所、町役場を受験した際に実際に使用していた教材です。
私は、特に東京アカデミーの「出たDATA問シリーズ」がお気に入りで、メイン教材に据えて、使用していました。
なぜ数ある教材の中からDATA問を選択したのか。
その理由は下記のとおりです。
- (1)問題と解答が別冊になっており、使い勝手が非常に良い
- (2)解答がわかりやすいうえ、説明もかなり丁寧
- (3)テキストのサイズ感(B5)がちょうどよく、持ち運びしやすい
- (4)国家公務員の問題も含まれており、基礎→応用力が身につく
- (5)基礎編と応用編の二部構成で基礎だけを重点的に回すことも可能
- (6)かなりマニアックですが、紙質が良い
- 正直いって、デメリットはないです。
なぜスーパー過去問(スー過去)ではないのか?
私は、以下の理由から市役所を受験する方には、公務員試験でド定番のスー過去をおすすめしません。
- 市役所・町役場の受験には少々オーバースペック気味だから
- (1)に関連して、問題数が多すぎて問題集を一周するのに時間がかかりすぎる
- 問題と解答が別冊になっていないうえ、ページも離れており、効率が悪い(せめて、左が問題、右が解答にしてほしい。スー過去は10ページ問題が続いて、10ページ解答が続くみたいな感じで個人的に使いにくい。)
- テキストがごちゃごちゃしていて、個人的にわかりにくい(特に、文字は黒一色にしてほしいのと、関連する解説はできる限り1ページにまとめてほしい。)
私は、合格に必要な知識が身につくテキストを何回も繰り返し、一冊を徹底的に仕上げる方が結果的に効率良く得点力を上げることができると考えているので、スー過去は問題が多すぎて一周するのにかなりの時間がかかり、自分には向いていないなと感じました。
また、実際に少しの間スー過去を利用してみて、市役所レベルにはスー過去は少々オーバースペックだなと感じたのもスー過去をおすすめしない理由です。
その点、東京アカデミーが出版している「DATA問」は合格に必要な問題だけが厳選されており、比較的早く一周回せるので知識の定着がしやすいと感じました。
筆記試験の合格の秘訣は、とにかく丸暗記をしようとせず、理解して長期記憶化することだと思います。
テキストが薄いということは、回転率があがるので分厚いテキストを数周しかできないよりも、記憶に定着しやすいです。
それに2回目以降はチェックをつけた問題だけを検討すればよいので、回転率はどんどん早くなっていきます。
テキストは最低限の内容として合格するための知識が網羅できているのは当たり前ですが、極力薄くて、回転しやすいものを選び、何度も回すのがおすすめです。
【教養対策】おすすめの基本テキストと問題集
【文章理解】おすすめテキスト
- 必ず1日1題、現代文か英語のどちらかを解く
- きっちりと時間を計り、時間を計測する(※素早く、正確に、読むことを意識)
私は、文章理解については、参考書(基本テキスト)は特に使用せず、下記の問題集で問題演習のみしておりました。
地方公務員の筆記試験で課される現代文や英語の問題の難易度は、共通テストのレベルと比べると圧倒的に簡単です。(※国家公務員の文章理解は地方公務員と比較するとかなり難易度が高いです。)
都道府県&市役所(町役場含む)の問題は、文量も短いですし、難解な言葉や英単語は出てきません。時間をかけてじっくり読むことができれば、正解を導き出せる問題がほとんどです。
そこで、重要になってくるのが、文章理解の問題をいかに素早く解けるようにできるかです。
教養試験は時間との戦いです。
文章理解を正確に素早く解けるようにし、数的処理や判断推理にどれだけ時間をかけることができるかが教養攻略の鍵になります。
【数的推理・判断推理・資料解釈】おすすめテキスト
開始
- ①インプット基礎固め期
・参考書(下記の畑中先生の書籍がおすすめ)を進め、単元ごとに該当の過去問を解く。・はじめは時間がかかってもいいので、とにかく理解することに努める。・徐々に苦手な単元と得意な単元がわかってくるので、苦手なところを中心に回す。(得意なところは3周に一度触れるとかでもよい。) - ②アウトプット演習期
・基礎的な問題を素早く解ける練習をしていく段階。・このタイミングから、きっちりと時間を計って解くスピードを意識すること。・応用的な問題を完璧にしようと時間をかけすぎないこと。・わからない問題は参考書に戻り、再度基礎固めをする。 - 試験本番を迎えるだけ
本番
おすすめのインプット教材は、下記の畑中先生のシリーズです。
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アウトプットには、下記の通り、畑中シリーズではなく、東京アカデミーのDATA問題集を使用しました。畑中シリーズは、少し問題数が足りないと感じたのでDATA問題集でアウトプットを繰り返しました。
【社会科学】おすすめテキスト
社会科学に関しては、インプット用としての参考書は不要です。
下記の問題集を学習の中心に据え、問題集を用いてインプットとアウトプットをするという勉強をしていました。
なお、社会(時事問題)については、上記の問題集だけでは網羅できないので、時事対策に関しては速攻の時事のみ使用していました。(私の受験生時代には、時事本はありませんでした)
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【人文科学】おすすめテキスト
基本テキストは、高校時代に専攻していた科目については、高校の教科書を使用していました。
未履修科目は、「面白いほど点数がとれる本シリーズ」を使用していました。
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問題集としては、こちらがおすすめです。
【自然科学】おすすめテキスト
基本テキストは、高校時代に専攻していた科目については、教科書を使用していました。
未履修科目は、面白いほど点数がとれる本シリーズを使用していました。
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最後に
ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
いかがでしたでしょうか。
試験科目や点数配分を知り、優先的に学習すべき科目は理解できたでしょうか。
また、学習計画をたてる際の参考になったでしょうか。
私は、これまで話してきたテキストと勉強法で、大学4回生の3月から公務員試験の勉強を始めて、3ヶ月という短期間で無事に現役で町役場に合格することができました。
私は、決して頭のいい方ではありません。(センター試験では、4割ほどしか取れなかった。)
ただ、上記のテキストを信じて短期間でテキストを繰り返し、テキストに書かれてあることは完璧に仕上げました。
そうすることで3ヶ月という短期間で町役場に現役合格することができたのだと思います。
【お知らせ】「市役所」や「町役場」を目指す方へ!
最後に、「市役所」や「町役場」を受験する方に向けて、独学や予備校を利用しているかの有無を問わず、絶対に読んでいただきたい記事をSTEP別に紹介します。
STEP1:志望先を決める段階
▼「市役所」と「町役場」の違いを徹底的にわかりやすくまとめた記事です。
STEP2:「予備校」or「独学」かを決める段階
▼数ある公務員予備校のなかでも、価格、講義の質、面接対策の充実度などを踏まえて1番おすすめできるのは「アガルート」です。
→アガルート公務員予備校評判・口コミ・合格率・料金徹底解説!
STEP3:ES(面接カード)対策をする段階
▼「市役所」と「町役場」の志望動機の作り方や書き方がわかる記事です。
→【元町役場職員が教える】「市役所」と「町役場」の志望動機(ES)の作り方・書き方
STEP4:「面接対策」をする段階
▼実際に公務員として働いた経験のある私が面接対策についてまとめた記事です。
→【元町役場職員が教える】「市役所」と「町役場」の面接で合格率を確実に上げる方法
+α:その他役立つ記事
▼民間から公務員への転職を考えている方に読んでいただきたい記事です。
▼「教養試験」のおすすめテキストや勉強法に関する記事です。
→【教養科目】独学3ヶ月で市役所と町役場に合格した参考書・問題集の紹介
▼「専門試験」のおすすめテキストや勉強法に関する記事です。
→【専門科目】独学3ヶ月で市役所と町役場に合格した参考書・問題集の紹介