- 裁判所事務官に短期合格する勉強法
- おすすめの教材やテキスト
- 経済学と刑法どちらを選択するべきか
といった方は本記事を読み進めてください。
私は町役場に在職中、3ヶ月の勉強で裁判所事務官に合格しました。

学習開始時期と開始時点における私の学習進捗度
裁判所事務官の筆記試験は例年5月にあるのですが、私は試験の3ヶ月前である2月頃から勉強を開始しました。
次に、私の基礎学力についてお伝えしておいた方が、記事の信憑性が上がると思うので、簡単に紹介しておきます。
まず学歴については、センター試験で47%しか取れず、Fラン私大に入学しました。
その後、編入試験を経て国立大学に3年次編入したのち、新卒で市役所と町役場に合格しました。
裁判所職員の勉強を開始した時点の私の学習進捗度について紹介しておきます。
学習開始前に過去問を解いてみた結果が次のとおりです。
- 教養=13/40
- 専門=12/30(うち憲法が7)
- 小論文=すでに7割は取れる状態
- 専門記述=全く書けない状態
ほぼ初学者と変わらない点数ですが、編入試験の経験から小論文の書き方を理解していた点と、新卒時の公務員試験の勉強の貯金から憲法はノー勉でも8割はとれるレベルにあった点は多少のアドバンテージでした。
しかし、新卒時から苦手であった判断推理や数的処理は3割程度しか解けない状況で、非常に危機感を抱きました。
また、専門記述についてもこれまで記載したことがなかったので、全く書き方がわからない上、憲法の知識も足りずはっきり言って、絶望的な状況でした。
新卒時に公務員試験を受験し、合格した経験があるので多少は知識の貯金がありましたが、とはいえ、5年近く経過していたので知識も忘れてしまい、正直ノー勉でもそこそこできるのは憲法くらいでした。
上記のような状況から、結果的には3ヶ月の勉強で裁判所職員の筆記試験を突破することができました。
合格までに要した勉強時間について
実際に1日あたりどのくらいの時間勉強をしていたのか気になりますよね。
- 平日は最大5時間(平均すると3〜4時間)
- 土日は最大12時間(平均すると8〜10時間)
ざっくりではありますが、上記の時間を目安に勉強をしていました。
公務員予備校の使用有無について
裁判所職員を受験するにあたって、公務員予備校は使用していません。
新卒時点で市役所や町役場に合格した経験もあり、公務員試験の勉強の流れ自体はよく理解していたので、あえて予備校を利用するメリットはないと考え、独学で勉強を進めることにしました。
結果的に合格できたので、独学でもよかったと言えますが、その後の面接対策のことも考えると、予備校を利用した方がよかったなというのが試験を終えての正直な感想です。
【裁判所事務官対策】実際に使用した教材
【1】教養科目の対策として実際に使用した教材
最低でも2日に1度現代文と英文を1問ずつ時間を測って解きました。
問題を解いて答え合わせをするのにも、意外と時間がかかるので特に現代文や英語が苦手な方以外は毎日問題を解く必要はないと思います。
難しければ、以下の基礎編から取り組みましょう。
上記テキストでも難しければ、以下の高卒向けテキストがおすすめです。
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数的判断などの一般知能については、いきなり難しい問題を解いても意味がないです。
自身のレベルにあったものから取り組み、徐々に問題のレベルを上げていき、解ける問題の数を増やしていくことが大切です。
こちらの一般知能については、17/40とかなりのウエイトを占めるので、毎日必ず時間を測って問題を解きましょう。
なかでも、判断推理は10問出題されるため、苦手なままだと裁判所職員の筆記試験を突破するハードルが極めて高くなります。
どうしても、自身で学習を進めるのが困難である方は、単科で受講できる予備校の講座も利用することを選択肢に入れましょう。
おすすめは、アガルートの講座です。
社会科学は、選挙制度や各国の政治制度が頻出範囲です。
また、注意しておきたいのは時事的な問題が出題される傾向が強い点です。
そのため、上記の出た問を学習の基本に据え、並行して以下のテキストを直前期に詰め込みました。
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こちらは、思想+大学受験で学習していた科目だけを勉強すればOKです。
日本史や世界史、地理などの科目はあまりにも範囲が広いので、すべてを網羅するのは不可能ですし、それよりも判断推理や数的処理に時間をかけるべきです。
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こちらも、大学受験にて学習した科目のみを勉強すればOKです。
例えば、文系の方であれば、生物のみでOKです。
ほかはあまりにもコスパが悪いので、判断推理や数的処理の学習を優先し、それらが安定して8割を取れるレベルになれば、学習をしても良いです。
一つの判断基準にしてみてください。
これまでの話に補足をしておきます。
平均して2年に1度出題される思想はとても簡単なので、対策は必須です。
思想は1番コスパの良い科目です。
現代文5問、英文5問、資料解釈1問、思想1問の合計12問は、全問正解を狙いましょう。
あとは、判断推理と数的処理でどこまで減点を防げるか、社会科学と人文科学、自然科学で上乗せすることができるかです。
学習の優先順位は、判断推理>数的処理>資料解釈>社会科学>人文科学>自然科学です。
現代文と英文はとても簡単なので、よほど苦手な方を除いて、定期的に文章を読む以外に特段の対策は不要です。
【2】専門科目の対策として実際に使用した教材
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いきなり、司法書士のテキストが出てきてびっくりした方もいらっしゃるかと思います。
公務員用のテキストではなく、司法書士向けのオートマ司法書士テキストを使用する理由については、あとで解説をしています。
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上2冊がインプット用の基本テキストで、下のDETA問が演習用のアウトプットテキストです。
こちらのテキストは、私が新卒時に市役所や町役場を受験した際に使用していたテキストでおすすめできます。
【3】専門記述の対策として実際に使用した教材
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こちらのテキストは解法については記載されていないため、あくまでも回答をみて自身で学習を進める必要があります。
記述試験そのものの解き方や注意点などについては記載されていないのがデメリットです。
そこで、現在憲法記述の1行問題に特化した解法をまとめたテキストの作成を進めています。
作成できたらツイッターでお知らせするので、ぜひ私をフォローしてお待ちください。
【4】過去問について
上記のテキストに加えて、過去問を解きました。
刑法と経済学はどちらがおすすめか?

結論から言います。
裁判所職員を専願する方であれば、刑法がおすすめだと断言できます。
一方、併願先の一つとして裁判所職員を受験する方は、経済学をすることをおすすめします。
しかし、経済学は範囲が莫大で対策が難しい上、そもそも対策に時間がかかります。
刑法は範囲自体もそこまで莫大ではなく、なおかつ内容も簡単なので、おすすめです。
しかし、経済学は公務員試験における主要科目ですので、ほかにも併願を考えている方は経済学の勉強をしておくことをおすすめします。
しかし、裁判所職員試験で高得点を取ろうと思えば、経済学が苦手なのであれば、刑法を1ヶ月で8割まで点数を伸ばした方がコスパが良いです。
裁判所における刑法の問題は比較的難易度が低いため、50時間程度勉強すれば8割取れます。
ただ、経済学となると50時間の勉強で8割を取ることは正直難しいです。
なぜ司法書士試験のテキストを使用したのか?
裁判所職員の試験は暗記だけでは無理だと痛感したから
裁判所職員の専門科目は、難易度が高いです。
特に憲法と民法については、そこそこ難易度が高いです。
すべての科目を暗記で臨もうとすると確実に失敗します。
また、暗記が中心の学習を進めている方は記述の問題で必ず苦しみます。本質をわかっていないので、何を記載すればよいのかわかりません。
しかも、記述の回答を覚えたとしても、理解を伴わない暗記のために、論点を落としたり、検討違いの回答をしてしまったりと、記述が伸び悩む原因にもなります。
一方で、理解優先で学習を進めている方であれば、解法さえマスターすれば憲法記述の問題も割とすぐに定着します。
オートマ司法書士シリーズは理由付けがしっかりしている
オートマ司法書士シリーズは、とにかく理解重視のテキストです。
したがって、法律の本質を理解できる点が1番の強みです。
私は、新卒時点で民法を勉強していましたが、なかなか理解できずに苦しんでいました。
というのも、公務員試験向けのテキストは極端に簡潔に説明をしていたり、はたまた条文をただ記載しているものがほとんどです。
つまり、理解して合格することを目指すというよりも、とにかく暗記して力技で合格してねと言わんばかりのテキストが多いです。
しかし、オートマ司法書士シリーズは、暗記量を最低限におさえ、基本の理解に努めています。
理由付けをしっかりと記載しているため、暗記ではなく、理解をした上で解答を導き出せる力が身につきます。
その結果、法律知識が定着しやすく、長期記憶になりやすいというメリットもあり、結果的に最短で合格を目指すことができます。
そして、テキストには論点ごとに問題が用意されており、テキストを読み進めながらアウトプットもできるため、別途問題集を購入する必要もありません。
オートマ司法書士シリーズを読み込めば、裁判所職員における専門科目ははっきりいって余裕で解けます。
【考察】なぜ3ヶ月という短期間で合格できたのか?
ズバリ、オートマ司法書士シリーズ(以下オートマ)のおかげです。
これまで暗記に頼った勉強をしていた私ですが、オートマを使用しはじめてからは理解重視の勉強に移行できました。
趣旨や理由などを理解し、理解した上で覚える習慣がつきました。また、基本がしっかりと理解できていることから、応用問題がでてきても解けるようになりました。
条文を覚えるのではなく、趣旨などを含めて理解しているからこそ、問題の問われ方が多少変わっても、解けるという感覚でした。
過去問中心に法律科目を学習していても、おそらく解答を覚えてしまうだけで、解ける気になって、実際に少し問われ方が変わると解けなかったように思います。
過去問も確かに重要ですが、趣旨なども踏まえた条文そのものの理解をしておけば、どんな問題にでも応用が効きます。
問題を解くために必要となる幹となる部分が理解できているために、枝葉の部分が問われても解けるというわけです。
本記事のまとめ
これまでお話ししてきたように、裁判所職員の筆記試験は3ヶ月で合格することは可能です。
ただし、私の場合には憲法と小論文において、学習開始時点から多少のアドバンテージがありました。
そのため、それを加味しても現実的には4〜5ヶ月あれば合格は十分可能です。
短期で合格をするためには、テキスト選びが非常に重要になってきます。
オートマ司法書士シリーズは、裁判所以外にもその他公務員試験においてもおすすめです。
オートマ民法は、司法書士・行政書士・司法試験などにも対応できるほど汎用性が高いテキストです。
かといって、公務員試験の出題難易度を大幅に超えているわけでもありません。
裁判所職員の筆記試験は、民法が苦手だと合格は厳しくなります。
オートマを使用して、短期間で民法を理解し、13問満点狙うつもりで試験に臨みましょう。
【受験生必見】裁判所対策におすすめの公務員予備校

【1】裁判所を専願する方におすすめは「伊藤塾」
裁判所を専願で受験するなら、伊藤塾の「裁判所事務官一般職コース」がおすすめです。
【2】裁判所を併願する方におすすめは「アガルート」
裁判所を併願で受験するなら、アガルートの「教養+専門型ワイド対策カリキュラム」がおすすめです。
「面接対策テキスト」と「ES添削サービス」のお知らせ
これまで、私自身が実際に裁判所職員の面接試験を受験した経験、また、100名を超える面接指導を行なった経験から、裁判所の面接試験を突破するためのノウハウは完全に理解しております。
そこで、私がこれまでに数年間にわたって蓄積してきたノウハウや経験をなんとか受験生に還元できないかと考え、その結果できたのが、「オリジナル面接対策テキスト」と「ES添削サービス」です。
【1】面接対策テキストについて
面接対策テキストの概要は、次のとおりです。



つまり、面接対策テキストは、これまで私が実際に受験指導し、上位合格した受験生の特徴から裁判所が求める人材を分析し、そこから逆算して作成しています。
さらに、裁判所が求める人材を理解したうえで、合格レベルの面接カードの書き方、合格のために想定しておくべき質問などを事前に対策できます。
本テキストは、小手先のテクニックではなく、裁判所に合格するために必要なものは何かを理解し、その上で、できる限り短い時間で、合格を掴み取っていただくことを目指したテキストです。
【2】ES添削サービスについて
ちなみに、面接カードの添削も行っております(有料)ので希望があれば、こちらをお読みになり、ご連絡ください。
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